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「入院手術をしたことがない自慢」の母が…骨折してしまい只今絶賛入院中です。

手術はうまくいき、リハビリに入ってひと安心なのですが、今回分かったことが沢山。

私も骨折経験がないので、経験ある方々にはお馴染みのことでも我らには新しい事ばかりで、とても興味深いです。



まず「転ぶ」という概念が医療従事者の考えるものと我々素人が考えるものが違うこと。

立位から地面に落ちる事だけが転ぶではなく、椅子にトンッと落ちちゃうことも、畳にゴロンとしちゃうことも「転ぶ」のうちに入るそうです。

事情聴取…ではないのですが、いろんな場面で聞かれたその時の状況。

「いつ転びましたか?」と。

母の場合転んだ訳ではなく、「転びそうになって後ろにあった椅子に座った。」とか、いつもしないのに「不安定な所に片足で踏ん張って登ったり下りたりして片側に強い負荷をかけた。」など小さなことの積み重ねが原因だったと推測されてます。

高齢になると今までの「普通」が「異常」な行為に変わるんですね。

自分もいつまでも「動ける」と過信しないようにしようと思いました。



骨自慢の母でしたが、調べてみると立派な「骨粗しょう症」の人に仕上がっていました。

なので、手術時にスクリューが刺せるかどうか試さないとわからないかもと。

手術前は「ここにこう刺して、プレート置いて」等の説明があったのですが、案の定予定通りにはいかず、路線変更したそうです。

結果上手くいきましたが、骨粗しょう症も定期的に調べた方がよさそうですね。

今はとても良い薬があるらしく、現在その治療も同時に行っています。

早くくっつくように、カルシウム剤のようなものを一緒に埋め込んでくれていました。

大体3~4週間でくっつくとの事。

すごいですね人間の身体って。



骨は無菌。

これが一番驚いたことです。

カラダの他の場所とは違い、骨は全くの無菌なので、切開した時に良くない菌が付着しないように細心の注意を払って、宇宙服みたいなものを着て手術を行わねばなりません。

さらに、手を洗ったり、消毒したとしても、自分の中から、そして上からもバイ菌君たちが出てくるそうです。

上から降ってくる?!知りませんでした!

通常であれば別に問題ないのでしょうけれど、無菌の骨たちに悪い菌が付着すると面倒なことになるとのことでした。



リハビリは翌日から始まります。

これは皆さんご存じの通りですね。

私も体験済みです。

母の場合はまず車いすに乗る事からスタート。

ここまでくると元来頑張り屋で運動神経の良い母は先生からも「ここからの回復は早そうですね。予想より早めに歩けそうな気がします」とお墨付き頂きました。



母は変形性腰椎症で最近急に背骨がガクッと曲がりだしたのですが、それが今回の骨折につながったのかは分かりません。

でも負荷がかかっていたことは確かな気がします。

高齢になると弱い所がさらに弱くなり踏ん張りも利かなくなります。

元気なうちに、少しでも若いうちに骨と筋肉を元気に保つ準備はしておいても損はないなと改めて思った次第です。